2.社員にキャリアアップに向けた意思表示をさせる

企業では、優れた人材を育成するための予算を確保しているはずだ。同時に、その予算を費やすのにふさわしい候補者を探しているだろう。

昨今の人事制度では、単に勤続年数や職務経験を積み上げるだけの社員と、キャリア・アップへの意思を明確に表明する社員を区別し、後者に対してより多くの育成予算を費やす傾向が見られる。

私達は、こうした企業の仕組みを常に頭に入れている。そして社員に対して、社員の育成を支援するリソースが社内に存在することを説明し、それを積極的に活用したいという意思を会社に申告させる。

日々の業務に忙殺されている社員の中には、自社内に育成を支援してくれるリソースがあることや、自分にそれを利用する資格があることを知らない者が少なくない。利用できるものはすべて利用するに越したことはないし、会社に対してやる気をアピールすることにもつながるので、この意思表示は意外と重要なのである。

意思表示にあたっては、社員の頭の中に、望ましい職務のイメージ(キャリア・パス)が出来上がっている必要がある。一般的には、上司(管理職)が人事マニュアルに書かれているキャリア・パスを教え、それに準じて行動することが多い。

だが近年、社員の業務形態は、複数の部署をまたがるメッシュ型や、複数の企業をまたがる仮想チーム型など、さまざまである。こうした状況の中で職務内容も多様化しており、すべての社員にマニュアルどおりのキャリア・パスを適用できるとは限らない。

これからの人材育成の現場では、現場を熟知し、現場で積み上げてきた道筋を参考にしながら社員のキャリア・パス構築をサポートすることがとても重要だ。

 

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