2010年6月アーカイブ

しっかり仕事したいと思う人ならばだれしも「スキルアップしたい」、「満足度の高い仕事をしたい」といった目標を持っている。私達はそれを達成するうえでのサポート役だ。

企業には、「自社の従業員にこう育ってほしい」という人事施策がある。しかしそれを無理やり社員に適用しようとするのは無理がある。社員の具体的な育成プランの作成にあたっては、相手に応じて調整が必要になる。

企業が与える職務と、本人が希望する職務が食い違っていたとき、どうサポートすればよいだろうか。例えば、本人は企画に従事したいと考えているのに、営業に配属されてしまったというようなケースだ。

ここで、「営業の経験はいずれどこかで役に立つ」とか「スキルアップにつながる」といった漠然とした言葉をかけても、相手のモチベーションは保てない。相手の目標に応じて、与えられた職務が今後、どこに生かせるのかをできるだけ具体的に示し、アドバイスしないといけない。

私達は、常に理想的であるとは限らない環境の中で、どのように行動すれば目標に近づいていけるのか。これを気づかせることに集中する。
 

企業では、優れた人材を育成するための予算を確保しているはずだ。同時に、その予算を費やすのにふさわしい候補者を探しているだろう。

昨今の人事制度では、単に勤続年数や職務経験を積み上げるだけの社員と、キャリア・アップへの意思を明確に表明する社員を区別し、後者に対してより多くの育成予算を費やす傾向が見られる。

私達は、こうした企業の仕組みを常に頭に入れている。そして社員に対して、社員の育成を支援するリソースが社内に存在することを説明し、それを積極的に活用したいという意思を会社に申告させる。

日々の業務に忙殺されている社員の中には、自社内に育成を支援してくれるリソースがあることや、自分にそれを利用する資格があることを知らない者が少なくない。利用できるものはすべて利用するに越したことはないし、会社に対してやる気をアピールすることにもつながるので、この意思表示は意外と重要なのである。

意思表示にあたっては、社員の頭の中に、望ましい職務のイメージ(キャリア・パス)が出来上がっている必要がある。一般的には、上司(管理職)が人事マニュアルに書かれているキャリア・パスを教え、それに準じて行動することが多い。

だが近年、社員の業務形態は、複数の部署をまたがるメッシュ型や、複数の企業をまたがる仮想チーム型など、さまざまである。こうした状況の中で職務内容も多様化しており、すべての社員にマニュアルどおりのキャリア・パスを適用できるとは限らない。

これからの人材育成の現場では、現場を熟知し、現場で積み上げてきた道筋を参考にしながら社員のキャリア・パス構築をサポートすることがとても重要だ。

 

職務の高い技術力を持った人が、社員の育成者にアサインされるのは、社員にとってうれしいことだ。

しかし、その育成者の仕事ぶりが日々の業務を回すだけで精一杯だったり、常にトラブルに巻き込まれてドタバタしている状態だったりしたら、どうだろうか。「この人と一緒に自分の将来像を設計したら、自分まで同じようなハメになるのでは」と不安になるかもしれない。

育成者も多忙だから、それは難しいと感じる方もいるかもしれない。だが、必ずしも余裕を持って完璧に仕事を
進めることだけが求められているわけではない。

多少のミスがあっても、言動に納得感や信頼性があればよいのだ。忙しくても状況をきちんと把握して冷静に行動していたり、問題が起きてもその理由や解決策をきちんと説明できたりするのであれば、その姿はむしろ頼もしく見えるはずだ。

そうした懸念を抱かせないためにも、私達のような社員の育成サポートするスペシャリスト集団の活用が重要になってくる。育成者はいつも頼もしく安定感のある存在でないといけないからだ。

社員の育成にあたっては、社員研修の内容を「技術力」や「ヒューマン・スキル」のように分類して考えることが多いが、現在ではこれに加えて「創造(クリエイト)力」が求められる。

創造力とは、それまでになかったものを新たに生み出す能力のことだ。これは、学んで身に付くようなものではない。

「製品の歴史を深く知りたい」とか「顧客の業務についてもっと知りたい」、「目の前で起きている事象を違った視点から見てみたい」といった知的好奇心に従って行動することで、自身の情報量が増えるとともに、既存の情報や思考に対する新しい視点(ビュー)や変化(チェンジ)が生まれ、それが新たな価値の創造に発展するのだ。

とは言え社員に想像力を持たせたいからといって、育成者の知的好奇心をそのままマネさせるのは難しい。それは言葉で教えることはできるかもしれないが、それで好奇心を持てるかどうかは別の問題だ。

それでも、社員は自分の知的好奇心のあり方を、他の社員に常に見せ続けるようにしてほしい。それは少なからず、こだわりや頑固であるかもしれない。しかしこれがきっかけで、これまで考えもしなかったことについて考えるようになるかもしれないからだ。

私達はそこから独自の知的好奇心が芽生え、創造力へと発展していくと考えている。

 

企業の人材育成においては、育成者と育成対象の社員のほかに、育成が成功したかどうかを見極める「評価者」が存在することを、社員に対して明確にしておくことが重要だ。

評価者は、人事考課に照らし合わせて育成対象者の査定を行い、その結果に応じて処遇(昇給や賞与、昇格など)が決まる。

考課の基準は、企業ごとに異なるのはもちろんだが、同一企業の所属する部署によっても違う。ある部門で高い評価を受けていた社員が、別の部門に異動したら評価が下がってしまったというケースも少なくない。

このような人事の仕組みを、事前に社員に教え、それを上手く利用して妥当な評価を受けられるよう、私達は社員の育成をサポートする。